2007年4月14日土曜日

第二回浜田英夫の映画を見る会(3月11日)


第二回浜田英夫の映画を見る会
■日時/2007年3月11日(日) 14時〜17時
■場所/稲城市城山体験学習館
■上映作品

1)「昔 堅谷戸があった」平成11年(1999) 17分
  稲城市百村の堅谷戸(たてやと)と向陽台地域の移り変わりを、
  昭和40年代と現在の風景を比較してまとめた作品。棚田で田植
  え、草取り、稲刈りをしていた人々はどこへ行ったのだろう…
  と考えさせられます。

2)「稲城の20世紀ー戦後見聞記ー」平成13年(2001) 39分
  稲城の戦後の風景の移り変わりと出来事を、浜田さんが撮影
  した写真、8ミリ、16ミリフィルムを編集しまとめた作品。
  戦後すぐ稲城に移り住み映画を作り続けた浜田さんにしかつ
  くれない映画です。稲城の原風景が都市化の波を受け急速に
  消えて行くことに対して、ありがちな批判めいたコメントを
  加えることなく、映像そのものに語らせています。
  
3)「ちいさな芽生えを求めて
    ー重度心身障害児の意欲づくりの試みー」
  昭和54年(1979)
  企画/財団法人日本リハビリテーション振興会
  それまで教育の対象と考えられなかった寝たきりの障害児
  に対して、自ら身体を動かそうとする意欲をどのように起
  こさせるか。東京都町田養護学校のさまざまな試みを記録
  した学術的な映画です。人間の可能性を伸ばす教育の原点
  を描いています。
   
■参加者:20名(新しい参加は7人)
■感想など:
 「昔 竪谷戸があった」
   ・向陽台の街が出来て行く様子をはじめて知りとても
    感動しました。(向陽台にお住まいの方)
 「稲城の20世紀」
   ・戦後の移り変わりが淡々と紹介されていて良かった。 
   ・開発については反対運動もあったが、浜田さんはあえ
    てそれを切っている。(古からの支援者)
 「ちいさな芽生えを求めて」
   ・養護学校の先生方の明るく前向きに一致協力した取
    り組みに応えて、寝たきりの子どもが自ら動こうと
    する映像に涙がとまりませんでした。(濱住さん)
 
 <以上、浜田英夫の映画を見る会ニュースNo.2より>


   

第一回浜田英夫の映画を見る会(2月4日)


第一回浜田英夫の映画を見る会
■日時/2007年2月4日(日)14時〜17時
■場所/稲城市城山体験学習館
■上映作品
 1)「秋の詩」昭和31年(1956)15分 
  近郊農村というよりまだ純農村の趣のあった稲城。その秋の風景
  を撮影した8ミリ映画の映像詩。(ビデオ上映)  
 2)「砂利のふるさと」昭和32年(1957)15分
  戦後の復興から高度成長へ、建設ラッシュを支えた多摩川の砂利
  の砂利採掘の様子を撮影した8ミリ映画。(ビデオ上映)
 3)「手づくり遊びと子どもの手」昭和52年(1977)25分
  当時、子どもが鉛筆を削れない、靴のひもが結べないことが
  問題になりはじめた。子どもの遊びや生活の変化が原因で、
  それが心の発達にも関係すると警告した16ミリ映画。
  (ビデオ上映)
 4)「ムービー新年のご挨拶」平成17年(2005) DVD22分
  デジタルカメラで撮影、パソコンで編集してつくった年賀状。
  東京大空襲を渋谷で受けた「罹災証明書」や、「若い心の詩」
  の青少年映画賞の賞金袋なども登場する浜田さんの映像人生
  がふりかえられている。

この日の参加者は地元の方を中心に16名でした。
「秋の詩」の鮮やかな風景、「砂のふるさと』の丹念な取材、
「手作り遊びと子どもの手」の真摯な語り口が印象に残った、
「ムービー年賀状」は浜田さんの個人史としても見応えがある
などの感想が話し合われました。

今回、神田にあるneoneo座の「短編調査団」を主宰する清水
浩之さんが参加されました。
清水さんは⑤月の8ミリ映画まつりに「秋の詩」「砂利のふ
るさと」そして浜田さんの代表作「若い心の詩」を上映する
計画を立てています。(右のリンクの短編調査団を参照)
http://www.neoneoza.com/program/shortfilm.html

「市民サポートセンターいなぎ」の運営に関わっている坂井
さんからは、6月8日「金曜サロン」で浜田さんの作品を上
映できないかというお話をいただきました。

勝山道子さんから、浜田作品リストにない「いなぎの教育
100年」というスライドがあるという情報があり、これも
いつか見ようということになりました。

以上、事務局担当の城山体験館濱住治郎さんがつくってくだ
さった見る会ニュースNo.1(3/11)からの抜き書きです。
尚、上映作品について感想などを話す時間がもう少しあれば
と思いました。(文責さかき)

★短編調査団主宰shimizuさんのブログで紹介されました。
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20070204

4月15日は「若い心の詩」を上映します。


先ほどブログを開設したばかりで、急なお知らせになりましたが、第三回浜田英夫の映画を見る会を下記のように開催します。
ご関心のあるかたはどうぞご自由にご参加ください。


■日時/4月15日(日)14時〜17時
■場所/稲城市城山体験学習館(JR南武線 南多摩下車7分)

 <上映作品>
■若い心の詩(1969)55分
このドキュメンタリーは、浜田さんが1957年から盲学校の子ども
たちを12年間撮り続けた8ミリフィルムをもとにつくられた。
小学生、中学生、高等生と成長していく子どもたちの中には、
盲目のフォーク歌手として世に出る長谷川清志がいる。
青少年映画賞、毎日映画コンクール教育文化映画賞、キネ旬
ベストテン第2位、厚生省児童福祉文化賞など、その年の賞を
総なめにした。
      
■パソコンの中見ちゃった(2002)29分
小中学校の情報教育、コンピュータ教育では、パソコンは操作
ができればよい、中身はブラックボックスでよいとされている。
それをあえて分解して中を見せようとしたのはなぜか。人間と
機械の関係について浜田さんが何を考えていたかが分かるかも
しれない。
    
■集団保育と幼児の発達(1975)19分
幼児は母親が抱きしめて育てるべきで、保育施設に任せると成
長に問題があるなどという声が現在でも聞かれるが、果たして
どうなのだろう。当時も問題にされた集団保育について、浜田
さんは何を語ろうとしたのだろうか。  

尚、次回は5月27日(日)です。よろしくおねがいします。

浜田英夫の映画を見る会ブログをはじめます。


 昨年2006年5月26日、記録映画作家浜田英夫さんが78才で亡くなってまもなく1年になります。今年2月から始めた浜田さんの映画を見る会も4月15日(日)は第3回を迎えます。9月30日には稲城市で、12月2日には調布市で追悼上映会を行うことが決まっていますが、そのプログラムを決め上映準備をするのも、この「浜田さんの映画を見る会」が中心になって行うことになります。
 
 このブログは、この会の月例会のお知らせと報告、プログラムと作品紹介、秋の追悼上映会の準備状況などの情報をみなさんと共有すると共に、浜田英夫の人と作品を多くの人に知っていただくために開設いたしました。みなさまのご感想、ご意見、そして浜田さんの想い出などがありましたら、直接コメントを書き込んでいただくか、原稿を管理人さかき sakakimasaaki@nifty.com までお送りください。よろしくお願いいたします。
(写真は2006年1月13日に私がご自宅をお尋ねした時)